子供乗員、小柄乗員の衝突安全性に関する研究

交通事故死者数の更なる低減を図るため、子供や高齢者など体格が小柄な乗員を考慮した衝突試験法の確立が求められています。現行の法規で定められた前面及び側面の衝突試験法では成人男性の標準体格を模擬したダミーで評価が行われており、小柄な乗員の安全性が標準体格の乗員と同等に保たれているかの懸念が生じています。一方、チャイルドシート(CRS)については前面衝突と側面衝突に関する法規が定められています。また、最近では幼児専用車(幼稚園バス)の事故も多く、国土交通省からは幼児乗員の安全性を向上させる幼稚園バスの座席についてのガイドラインが出されていて、その普及促進が進められています。さらに、幼児乗員のシートベルト装着の必要性についても検討されています。

本研究は、既にCRSの側面衝突試験法の策定や幼児専用車におけるシートベルトなどの乗員拘束装置の検討と性能要件の策定に貢献しており、これからも子供乗員や小柄な乗員の衝突安全性のさらなる向上を図る方策の策定に必要なデータの取得を主な目的として実施していきます。