通信利用型安全運転支援システムのヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)に関する調査

研究の目的と概要

国土交通省が推進するASV(Advanced Safety Vehicle:先進安全自動車)プロジェクトでは、第4期の主要な活動として、通信利用型安全運転支援システムの実用化に向けた各種の実証実験が行われました。

既に実用化されている自律型の運転支援システム(例えば衝突被害軽減ブレーキなど)と同様に、通信利用型の安全運転支援システムにおいても、危険な状況を認知して事故を回避するための運転操作の主体はドライバにあります。状況に応じた的確な運転操作をドライバに促すため、運転支援システムではドライバに対する情報伝達の手法(HMI:Human Machine Interface)が重要となります。

当研究所では国土交通省からの受託調査として通信利用型安全運転支援システムのHMIに関する調査を実施しました。調査では、一般のドライバにドライビングシミュレータ上で模擬運転してもらい、見通しの悪い交差点に接近してくる他車両の情報を運転支援システムから音と画面表示によってドライバに提供するという状況を想定した実験を行いました。この実験を通じて、システム作動時にドライバへ提供するHMIの仕様の違いが運転操作へ与える影響について検討しました。

ドライビングシミュレータの外観
視覚表示機器(ナビ画面)の例
付近の通信車両から情報を取得中で あることをLEDで表示する機能の例
一時停止交差点で他車両の接近を ナビ画面上に表示する機能の例