当研究所の松井靖浩研究員が NHTSA米国運輸省道路交通安全局より U.S. Government Award for Safety Engineering Excellenceを授与されました
2019年07月05日
2019年6月10日、オランダアイントホッヘン市エフォルオンで開催されたThe 26th International Technical Conference on the Enhanced Safety of Vehicles 第26回先進安全自動車国際会議 において、当研究所自動車安全研究部の松井靖浩氏がNHTSA 米国運輸省道路交通安全局 よりU.S. Government Award for Safety Engineering Excellenceを受賞しました。

 松井研究員は、自動車と歩行者との衝突において歩行者頭部に発生する傷害を評価するための歩行者頭部ダミーを世界に先駆け開発しました。この歩行者頭部ダミーというものは、大人と子供の頭部を模擬したもので、歩行者保護性能を評価する試験に用いられ、国際基準や世界の自動車アセスメントで活用されています。また、脚部のダミーについては、衝撃力と傷害の程度の関係を明らかにし、国際基準で活用されているところです。  また、歩行者や自転車乗員の行動特性の研究から、被害軽減装置に求められる安全性能要件を新たに提案しました。これは、欧州自動車アセスメントや自動車メーカーが自動車を設計する際の指標となっています。

 このような衝突安全及び予防安全への功績が世界的にも高く評価され、この度の受賞となりました。受賞式典では、大会長であるNHTSAティム ジョンソン氏よりU.S. Government Awardの楯が授与されました。クリスタル製の楯には、「車両安全への多大なる貢献および世界の交通事故による死傷者の大幅な減少への貢献を称え感謝の意を表す」と刻まれています。
写真左:授賞式の様子、右上:自動車技術総合機構理事長・理事とともに、右下:受賞楯