加藤主任研究員が照明学会より研究奨励賞を授与されました
当研究所の加藤洋子主任研究員が、令和6年9月11日に開催された一般社団法人照明学会全国大会の式典・表彰式において、研究奨励賞を授与されました。
照明学会研究奨励賞は、照明学会全国大会または電気関連学会あるいは照明学会公開研究会で講演し、かつ学会誌または英文誌のいずれかに投稿・掲載された優秀な論文の著者で年齢が39歳以下の個人に対して与えられるものです。
今年度は、当研究所と株式会社小糸製作所が共同で研究を実施し、加藤洋子氏が主著者として発表した「ターンシグナル路面描画の注意喚起効果に関する研究」(2023年5月、照明学会誌107巻1号に掲載)が選出されました。
本研究は、車両の方向指示器と連動した視覚情報を路面上に投影し、周囲の交通参加者へ注意喚起を行う「信号灯路面描画」の効果を検証することを目的として実施しました。車両と並走するサイクリストの視点を想定し、路面描画の有無や観察位置を変化させて、方向指示器点灯に対する反応速度を調査しました。その結果、車両の方向指示器がサイクリストの視野に入りにくい場合や、サイクリストが走行中の場合は、路面描画が有効であることが確認されました。この成果は、自動車の安全・環境基準について議論する、国際連合欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)傘下の自動車の灯火器の基準化に関する国際会議(GRE)における「信号灯路面描画」導入についての議論にも活用されています。

<表彰式の様子>

<加藤洋子主任研究員>


<信号灯路面描画の例>
(参考)
照明学会研究奨励賞受賞者一覧
「ターンシグナル路面描画の注意喚起効果に関する研究」