松井上席研究員がStapp Association Advisory Committeeの委員に就任しました
令和6年6月、当研究所上席研究員の松井靖浩氏がアメリカのStapp Association Advisory Committee(スタップ協会諮問委員会)の委員に就任しました。スタップ協会(https://stapp.org/)は、アメリカ空軍大佐であり自動車及び航空環境における衝撃バイオメカニクス実験のパイオニアであるJohn Paul Stapp医学博士の功績を称え設立されたものであり、1999年の設立以降、軍事、航空、自動車環境における外傷バイオメカニクスに関する知識の向上と普及を支援しているアメリカの学術機関となっております。
諮問委員会は、学術界、産業界、政府機関などで活躍する自動車の外傷バイオメカニクス分野の専門家で構成されており、委員は、スタップ協会に関する一般的な事項への助言に加え、Stapp Car Crash Journal(スタップ自動車事故ジャーナル)の副編集長としての役割が求められます。同ジャーナルは、自動車衝突時の人の耐性に関わる外傷バイオメカニクス、自動車事故発生メカニズム、ドライバの運転等の人の特性を主な投稿分野とし、アメリカやヨーロッパ、国際連合における自動車の基準策定に係る重要な根拠として参照されるなど権威ある学術誌となっております。松井氏は、同学術誌に16編の査読付き論文が掲載されるなど、これまでの研究活動が高く評価され、委員に選出されました。日本人が同諮問委員会の委員に就任するのは初となります。
この度の松井氏の委員就任により、日本における自動車の外傷バイオメカニクス等の分野に関する研究が促進され、日本ひいては世界の更なる自動車安全の向上に寄与することが期待されます。

John Paul Stapp医学博士の銅像と松井靖浩氏