奥井主任研究員が第71回自動車技術会賞の論文賞を受賞しました。
2021年07月15日

当研究所の奥井伸宜主任研究員が第71回自動車技術会賞の論文賞を受賞しました。
自動車技術会賞は、1951年に公益社団法人自動車技術会によって創設され、このうち論文賞は自動車工学又は自動車技術の発展に寄与する論文を発表した個人及び共著者に贈られます。

今回受賞した受賞者、論文名及び受賞理由は、以下のとおりです。

受賞者:奥井 伸宜主任研究員

論文名:Battery in the Loop Simulation を活用した電気重量車の電力消費率評価の可能性検討

受賞理由:大気環境改善に向け、電動駆動車の普及が進む。電気重量車の認証試験で電力消費率等を評価する際、バッテリを含むパワートレインはHILS(Hardware In the Loop Simulation)上でモデル化され扱われる。しかし、実際には、バッテリの劣化や車両運用時のバッテリ温度変化に伴い特性が変化するため、バッテリの単純なモデル化で現実の電気重量車の性能を評価することは困難を伴う。そこで、実機のバッテリとHILS上のパワートレインとをリアルタイムに協調制御させる新たな評価手法「BILS(Battery in the Loop Simulation)」を構築し、容易に高精度に試験を可能とした。電気重量車の試験法の基盤技術のみならず、車両技術開発にも応用できる可能性を有する点も高く評価される。


       
              文賞を受賞した奥井伸宜主任研究員