次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクト
トラック用水素エンジンシステムの研究開発

研究期間

第1期:平成17 (2005)年度~平成19 (2007)年度・・・3年間
第2期:平成20 (2008)年度~

研究スタッフ

佐藤 由雄(チーム長)、川村 淳浩、野内 忠則、及川 洋

研究の背景及び目的

水素は燃焼時にCO2を排出しないため究極の燃料と言われ、将来の自動車として各国で水素を用いた燃料電池自動車や内燃エンジン自動車の開発が進められています。本研究では、我が国の物流を支えるトラック等を対象に、これまでの自動車エンジン技術の活用と水素の燃焼特性を活用し高出力と環境性能を両立させるという狙いから、トラック用水素エンジンシステムを開発することを目的としています。

研究の概要と期待される成果など

本研究では、現用のディーゼルトラックと同等の出力性能、エネルギー効率,航続距離が確保でき、CO2を排出しないトラック用水素エンジンシステムの開発を目指しています。第1期研究期間では、武蔵工業大学(現 東京都市大学)水素エネルギー研究センターの協力を得て第1次水素エンジンシステム(吸気ポート噴射+火花点火方式)を試作し、目標出力の約半分、過渡運転,CO2の排出はほぼゼロ、そして,希薄燃焼,EGR及び吸蔵還元型NOx触媒システムの組み合わせによる低NOx排出特性が確認されました。現在、出力向上を図るため、その中心技術である高圧水素ガス(10~20MPa程度)をエンジンシリンダー内に直接噴射するインジェクターの調査研究を進めています。

燃料電池とエンジンにおける水素の利用技術