交通安全環境研究所 National Traffic Safety and Environment Laboratory

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予混合圧縮着火燃焼を用いた高負荷域ディーゼル排気改善に関する研究

研究期間

平成14年度~平成16年度

研究スタッフ

鈴木 央一(チーム長)、ラーマン・モンタジール、石井 素

研究の目的と概要

ディーゼル車の排出ガス対策が強く求められていますが、とくに高負荷域で窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)双方を低減することは困難です。そのため、最新規制エンジンでは運転領域全体に対する高負荷域の排出ガス寄与率が高まっています。予混合圧縮着火(HCCI)は以前当所においても研究を行いましたが、飛躍的な排出ガス改善へのポテンシャルを有しながら、高負荷運転領域への適用は困難という問題がありました。本研究では、燃料性状の変更や吸排気制御を行うことで、限られた運転条件のみでも、HCCIの高負荷運転達成を試み、全面的改善へのブレークスルーの足がかりといたします。

期待される効果

現在大幅な排出ガス改善には後処理が必要ですが、後処理制御には燃費の悪化がさけられません。それに対して、予混合圧縮着火をより広い運転領域に適用可能とした場合、後処理への依存度を下げる、あるいは不要にすることが出来ます。そのように燃焼面から、高いポテンシャルを有する低環境負荷のディーゼルエンジン技術を提示し、熱効率も含めた低排出ガスレベルを実現することが期待されます。

研究内容

  • 燃料の着火性、蒸発性に関する基礎的研究
    予混合圧縮着火燃焼に必要な混合気を気筒内燃料噴射後から着火前の短期間に形成するため、着火性や蒸発性について解析し、必要な要件を明らかにします。平成14年度に高温高圧場で噴霧観察をできるようにしました。
  • 単気筒エンジンを用いた予混合圧縮着火運転
    高負荷での予混合圧縮着火を行うため、過給やEGRなど各種吸排気系の制御を行うほか、通常のディーゼル燃焼よりも早い時期に短期間で燃料供給を行えるような噴射特性を変更した噴射ノズルを作成しました。平成15年度より運転を行い、高負荷での予混合圧縮着火実現を試みます。