交通安全環境研究所 National Traffic Safety and Environment Laboratory

自動車研究部

自動車研究部では、自動運転システム、燃料電池自動車等の高度化・複雑化する新技術に対応した安全・環境に係る基準策定を通じ、交通事故死傷者数の低減を図り、安全・安心社会の実現及び自動車等による環境汚染の防止・地球温暖化防止に貢献しています。

また、安全分野(衝突安全、予防安全、電気・電子技術等)と環境分野(環境負荷低減、燃費改善・省エネルギーの推進、エネルギー源の多様化等)の境界領域を含む複雑なテーマや、点検・整備・検査時審査等について、新技術に対応した手法の改善等の研究にも日々取り組んでおります。

衝突安全分野

自動車同士または自動車と歩行者などの間で衝突事故が発生したとき、被害を受ける人の被害の程度は最小限でなくてはなりません。衝突事故の被害を最小限にすることを衝突安全といいますが、これは主に車両側に求められ、エアバッグに代表される補助拘束装置や車体を潰れやすくするクラッシャブル構造などが該当します。自動車の衝突安全性をより高めるため、当研究部では衝突安全に関わる車両技術の評価試験法や基準・指針づくりに向けた研究に取り組んでいます。

主な研究テーマ

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予防安全分野

事故を未然に防ぐことを予防安全といい、これまでにセンサやコンピュータ、通信を活用した予防安全技術が多数開発され、一部は既に自動車に搭載されています。予防安全技術の効果は装置の性能のみならず、ドライバがそれを受け入れるかどうか(受容性)とドライバの運転行動に大きく依存します。当研究部では実車やドライビングシミュレータを活用して、ドライバの運転行動特性の研究をはじめ、予防安全技術に関わる評価試験法や基準・指針づくりに向けた研究に取り組んでいます。

主な研究テーマ

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電気・電子技術分野

現在の自動車にはコンピュータが搭載されており、快適に運転できる制御や予防安全を実現する制御などが数多く行われています。また近年、急速に台数が増えている電気自動車やハイブリッド車にも電気・電子技術が多く使われています。今や電気・電子技術は自動車になくてはならない存在であり、その故障が事故につながりかねない状況にもなっています。当研究部では、車載の電気・電子技術の安全性確保の観点から、これらを評価する試験法や基準・指針づくりに向けた研究に取り組んでいます。

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点検・整備・車検分野

近年は景気の低迷などで自動車の買い替えが減り、保有車両の車齢が延びる傾向にあります。この結果、設計寿命を超えて使用される車両も増える傾向にあり、長期使用による構造・装置の劣化と適切な保守・整備作業を怠ったことが原因と見られる事故が発生しています。このような事故を減らすため、当研究部では各種車両技術に適切な保守・管理手法の確立に向けた研究に取り組んでいます。

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地域環境対策の分野

自動車の排出ガス・燃費測定方法についての研究・提案を行い、国内および国際的な場において、試験法についての議論を主導します。自動車から排出される未規制物質(大気汚染物質及び人体有害物質)の計測方法についても研究を行い、当該分野の実態把握を目指しています。また、使用過程車の排出ガス対策として、大気汚染物質等の排出実態把握、車載故障診断装置(OBD)の活用を含めた基準・検査方法の確立、基準導入に係る効果評価に関する研究などを行っています。
自動車騒音についての研究・提案を行い、騒音試験方法の国際基準調和に必要な国内基準との比較、試験法の確立を行い、国際基準策定の加速に貢献します。また、使用過程車の騒音対策に資する将来基準検討に必要な実態把握、試験方法の確立、基準導入の際の効果評価などを行い、環境基準未達成地点を中心に騒音に係る地域環境の改善に貢献します。

主な研究テーマ

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地球温暖化の防止等の分野

急速に普及の進むハイブリッド車や電気自動車等の燃費・電費基準策定に必要な研究を実施しています。また、先進的な燃費改善技術、エネルギー多角化に対応した燃費試験法の高精度化のための具体的方策を研究し、将来燃費基準案及び試験方法の改善検討、さらには関連の国際調和試験方法案の策定検討に貢献することを目指しています。
総合環境負荷低減の観点から、ユーザーへ適切な車種選択を促すための燃費ラベル要件の検討を行います。また、エアコン使用時の燃費への影響評価手法を含め、試験方法を目指し研究を行っています。さらには、自動車用エネルギー利用の判断材料となるLCAの観点を含めた総合環境負荷等の評価手法の確立を図り、多様化する自動車用エネルギーの効率的選択、最適利用の促進に貢献することを目指しています。

主な研究テーマ

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分野横断的課題等の分野

まちづくり等のインフラ設計と連携した次世代交通ネットワークシステム(超小型車両、BRT、LRT等)による低炭素交通システムのサブステイナブルなネットワーク化の効果評価、構築および技術基準整備のための基礎資料の策定を行い、地域交通における接続可能なネットワークの実用化、普及に貢献します。また、高齢化・過疎化に対応した安全で低環境負荷、低コストの次世代移動手段の検討を行います。

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