交通安全環境研究所 National Traffic Safety and Environment Laboratory

022 普通がない運転免許証
2011年05月10日
小出 敦哉(自動車審査部 自動車審査官) (インタビュー)

普段は、当研究所の研究員執筆のコラムをご紹介しているのですが、今回は趣向を変えまして、インタビュー形式でお送りします。

自動車審査部の定地班に所属している小出氏と彼の持っている資格についてご紹介します。

彼の主な仕事内容は、これから新たに国内で販売しようとする新型自動車について、道路運送車両法に定められた保安基準の適合性の試験を行う審査業務です。

小出
硬い表現で言えば、自動車の安全性能を審査し担保することで、社会的に貢献しているという充実感がやりがいにつながっていて、楽しいですね。 正直本音を話すと、大好きな車の近くで車種やメーカーを問わず技術的な検証を行えることが、私にとって一番の魅力です。


上記のとおり車好きの小出氏ですが、彼の免許証はその車好きも高じて大変興味深いものなので、今回その一部を経過を含め紹介します。



物心ついたときからどんな車も大好きでした。
どんな車も動かしてみたいと思っていましたね。



彼は取得できる免許はなんでも取りました。
何しろ、当時の免許証は横に11種類並んでいたのですが、当時は全部に「1」がついていたというのだから驚きです。

見よ!これがフルビット免許証


先に普通免許をとってしまうと原付は元から普通免許所持者に含まれてしまうため「1」はつきません。ですので、彼はまず原付から取得したのですね。
「1」が11個並んだものはなかなかお目にかかれるものではありません。

16歳~
①原付
②小型特殊
③自動二輪
18歳~
④普通
⑤大型特殊
⑥けん引
20歳~
⑦大型
21歳~
⑧普通二輪
⑨大型二種
⑩大特二種
⑪けん引二種
※免許取得年齢などは現在の法律で若干変わっているところもあります

16歳で原付の免許の取得からスタートし、11種の免許を取得するのに8年5ヶ月。
そこから5年で書き換え。
つまり8年5ヶ月の間、新しい種別を取得し続け、さらに最後の取得から5年が経過する合計13年間、一度も免許の書き換えをしたことがないのだそうです。

⑥までは教習所に通ったそうなのですが、⑦以降は教習所に通わずに受験したそうです。


小出
試験にはたくさん落ちましたね(笑)。
何度も、何十回もチャレンジしました。
不合格には慣れていましたが、諦めたらそこで終わりかなと思って。
資格マニアという訳ではありませんが、道路を走っている自動車は全て運転したいという気持ちがありました。


もちろん教習所の料金、試験の費用は全て自分の出費になってしまいます。
しかし、自分の資格なのだからと諦めずに受験し続け、
ようやく並んだ11個の「1」。
やはり努力と諦めない心は大事なのですね。


ところが、せっかく並べた11個の「1」なのですが、道路交通法が改正される度に、11個の資格種別が統合されていき「普通」という部分が消えていっているのです。

こちらが現在の免許証です。※同一人物です

少し残念な気もしますが、法律改正ですから仕方がありませんね。
しかしながら彼は他にも整備士免許や無線関係、移動式クレーン・ショベルカーにユンボの操縦など合わせると現在30種類以上の免許等を取得しています。


小出
定年の時に、年齢と同じ60個の資格を持つことが現在の目標ですね。
実は現在も取ろうと思っている資格がいくつかあるのですが、落ちたら恥ずかしいので何に挑戦するかは秘密です。

さて、次なる資格は一体何になるのでしょうか?
無事合格したら、こちらのコーナーでご紹介しますので、乞うご期待です!




(聞き手:鈴木)

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